暇をつぶすと汁が出る2

◆気になることや気に入らないこと◆

CP+2017(シーピープラス 2017)に巻き込まれる

 珍しいことに新年早々、集中的にとても忙しかった。というのもパシフィコ横浜で行なわれる(催しは26日に終了した)デジカメの見本市(CP+2017)のSONYのブースに置くという鉄道模型のレイアウトの製作を手伝うことになったためである。過去2回のショーでは私以外の二人のモデラーが作っていたのだが、今年は製作にかけられる日数が短いため(詳細がなかなか決まらなかったため、という説も)、どこで聞きつけたのか、私がヒマを持て余しているらしいとのことで駆り出されたのである。
パシフィコ横浜

ソニーブース
26日(日曜日)のSONYブースの状況。人だかりの原因は鉄道写真家の中井精也センセイが巨大スクリーンの前でプレゼン中のため。
このセンセイの講演の内容にリンクした模型を作らなければならない。


 模型のコンセプトはSONYの新しい高感度カメラ(つまり、暗いところでも速いシャッターが切れる)の被写体用に、夜景のきれいな情景を作ること。設置場所はブース内で光を遮断した暗室状の一部屋である。しかも来場者にそのカメラで実際に撮影を体験してもらうということらしい。
 小さな模型だったら別の場所で完成させて持ち込めば済むのだが、幅4m20cm、奥行き2m30cmという大きさの上、製作に使用した場所(都内某所)がエレベーターのない5階の一室だったので、なるべく軽く、分割式でなければならない。もっとも、私は単なる手伝いなので構造的なことは“お任せ”で、あまり頭を使う必要はない。
 レイアウトのデザインは、イタリアの列車(イタロ・トレイン)を走らせるので、ヨーロッパの風景であることが条件で、手前に大きな駅を置いて線路をはさんだ奥の丘に街並みを作り、街並みの裏はエンドレスの線路を隠すための山を作るという、鉄道模型の文法から言えばとてもオーソドックスなもの。ベースはすべてスタイロフォームで、建物はヨーロッパ製のプラキットなどを使用。夜景なのでディテールが必要ないことと既存のキットが使えることが有利かと思えたが、電灯(LED)の組み込みと、配線の取り回しが大変だった。

奥の部屋

展示ストロボ
手前のテーブルにはSONYのデジカメ。鉄橋やヨットハーバーなども作ったのだが…。
展示状況
背景は天井近くにある投影機からプラネタリウムのように星が映されている(実際はもっとたくさん星が見える)。
模型のディテールはほとんど見えない。

 以下、製作途中の写真など。

 鉄道模型のレイアウトの製作はある程度経験があるので、それについては不安はなかった。ストラクチャー(建物)は既存のキットを利用したので、製作当初はそれの組み立てに終始。ヨーロッパ製のストラクチャーキットは素組みだけでもディテールが豊かで、一応室内照明を考慮した窓のパーツ(印刷済みの紙)が入っていて利用価値も高い。それでもライトの明るさで壁が透けたり、隙間からの光漏れは直す必要がある。
 なにより変だったのが、都内のビルの一室で完成させたレイアウトを各パートにバラして運送業者に運んでもらうため、破損の少ない方法で作るのと、それを梱包する作業である。運送屋も事情は理解しているとはいえ、一部始終を見張れるわけではないので段ボール箱の中で踊らないようにストラクチャーを固定、会場で開梱したときに何がどこに配置されるのかをすぐに分かるようにしておかなければならない。展示台は後方にまったくスペースがなく、奥から手前に作業を進めなければならないため、同時に複数の個所での作業ができず、とても時間がかかる。慣れない私は暗闇でただ右往左往するしかなかった(何してたんだ?)。力仕事用にSONYがアルバイト(男)を2人あてがってくれたものの、作業が特殊すぎてあまり仕事が割り振れない。また、展示スペースは天井にはスポットライトが、手前の壁の上部には星の投影用のプロジェクターが付くので、夜中じゅうそれらの取り付け、調整用の人が出入りし、たまにSONYの担当者が来ては「建物の照明の明るさがどーの」などと言ってきたりして、今さらながら
金のかかった“文化祭”の前夜ぶりが横溢している(もちろん、こーゆうのがすごく好きな人がいることも知っている)。

スタイロフォーム
スタイロフォーム(硬い発泡スチロールのようなもの)を切り刻んで山の土台を作る。
山の緑
ほとんど意味がないと知りつつ、地面を茶色く着色して草を撒いて雰囲気を盛り上げる。
ストラクチャーと車両
丘の中腹の街並みはプラキットを使用。国内で在庫していたヨーロッパ製ストラクチャーをほとんど買い占め。
山は上半分を分割して運搬と再組み立てに配慮している。赤い電車はイタリアの特急「イタロ」風に塗ったICE。

組み立て
開場の前日から徹夜で再組み立て。駅構内や手前のヨットハーバーと水面は別のベースに作っておいて最後に上に載せる。レイアウトの上に乗って作業ができるのもスタイロフォームのおかげ。
駅と星空
ストラクチャーの照明の配線などを済ませて試運転。このあとさらに1時間以上かけて建物の照明の明るさを調整(やったのは私以外)。

 デジタルカメラにまったく興味がないと言えば大嘘になるが、電車1本で行けるとはいえ、やっぱり所沢から横浜は遠く、こんなことでもなければ「みなとみらい線」など一生乗ることもなかったと思う。印象的だったのは、会場の展示装置の工事や組み立て作業をしている作業員がみんな若い連中だったこと、我々スタッフ向けにデリバリーされた仕出しの弁当が妙に豪華だったこと。個人的には、約1ヶ月弱ほとんど休みなしに仕事をしたこと(完徹なんて20年ぶりくらい?)、レイアウトの製作中に還暦を迎えて、ほんの少し祝ってもらえたのがいつもと違う新年の出来事だった(こんなじじいをコキ使うなよ)。

還暦



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  1. 2017/02/27(月) 13:42:11|
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松井大和

Author:松井大和
埼玉県所沢市在住
昭和30年代生まれ
貧乏なのにプジョー205に乗っている
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